2010年9月27日月曜日

気になるテクニカル指標の説明 一目均衡表


気になるテクニカル指標をCMSジャパンのVTトレーダー2のインディケーターを使って見ていきたいと思います。

一目均衡表は、第二次世界大戦以前に「一目山人」というペンネームの新聞記者によって考案された指標です。『波動』『時間』『水準』の概念を総合的に取り入れたチャートで、相場のバランスを視覚的に表現したものです。他の指標と比べての大きな特徴の一つとして、『時間』の概念を取り入れていることが上げられます。価格の方向性と、市場へのエントリーまたは決済ポイントを見つけるために向いている指標です。
※それぞれのラインは以下の式によって求められます。

転換線 = 【過去9期間のロウソク足の(最高値 + 最低値) / 2 】

基準線=【過去26期間のロウソク足の(最高値 + 最低値) / 2 】

遅行スパン=【本日の終値を26期間のロウソク足分、過去にずらしたもの】

先行スパンA =【{ (転換線+基準線) / 2}を26期間のロウソク足26分、先にずらしたもの】

先行スパンB=【{(過去52期間のロウソク足中の最高値 + 最低値) / 2}を26期間のロウソク足分、先にずらしたもの)】

= 先行スパンAと先行スパン B の間の空間

使用方法

  • 【基準線】に対して【転換線】が下から上へと突き抜けた場合 → ゴールデン・クロス=買い
    【基準線】に対して【転換線】が上から下へと突き抜けた場合 → デッド・クロス=売り
    ※基準線・転換線はサポート・ラインとしても用いられます。
  • ・先行スパンを見る
    先行スパン2本の間を「雲」と呼び、これを支持帯あるいは抵抗帯と見ます。
    相場が先行スパンの雲を上に突き抜けた場合 → 相場は好転したと判断し、ここを買い
    相場が先行スパンの雲を下に突き抜けた場合 → 相場は暗転したと判断し、ここを売り
    相場が先行スパンの雲を通過する時に、それまでの方向に対して抵抗を示す場合があります。
    また、雲のねじれの上や下を値動き(ローソク足)が通過する時相場に波乱が生じる可能性が大きいといわれます。
  • ・遅行スパンを見る
    26期間過去の相場そのものと現在の相場を比較し、その位置関係によって買い、売りを判断します。
    26期間過去に遡った時点の相場を【遅行スパン】が下から上に突き抜けた場合 → 買い
    26期間過去に遡った時点の相場を【遅行スパン】が上から下に突き抜けた場合 → 売り
    遅行線が過去の相場に近づいていき、ほんの少し抜けた所から逆に跳ね返されるケースがあります。
    突破できなかったとなると下落基調をたどるとされており、逆に、26日前の相場を上から下抜けた場合は売りポイントとなり、抜けなければ強気相場の継続を暗示します。
古典的な指標である一目均衡表ですが、よく雲の部分が注目されます。

ただ概念的にはなかなか使い方の難しい指標で、作成者の一目山人によれば、最も重要なのは時間論や遅行線の使い方のようです。

実際に使いこなすのは難しそうですが、少なくともこれを意識している市場参加者が多いことは確かで注意しておくべき指標の一つではあると思います。